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バクテリアのルーツを知ってアクアリウムをもっと楽しもう

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バクテリアのルーツを知ってアクアリウムをもっと楽しもう

2024/10/11

バクテリアの世界へようこそ!アクアリウムを楽しむための基礎知識

アクアリウムを管理するうえで、バクテリアの役割を理解することは非常に重要です。水質維持や魚の健康を守るために、バクテリアがどのように働くのかを知ることで、アクアリウム環境の改善に役立ちます。

バクテリアは地球上で最も古い生命体の一つであり、その歴史は約35億年前に遡ります。長い進化の過程を経て、現在のアクアリウムにおいても重要な役割を果たしているのです。この記事では、バクテリアの基礎知識からその働き、そしてアクアリウムでの活用方法まで、徹底的に解説します。これを読むことで、アクアリウム管理の基盤となる「見えない力」をしっかり理解することができます。

まず、バクテリアとは何かについて簡単に説明します。バクテリアは単細胞の微生物であり、非常に小さな存在ですが、私たちの生活や自然環境において非常に大きな影響を与えています。特にアクアリウムでは、水質を安定させるための重要な存在として、魚や植物にとって不可欠な役割を担っています。バクテリアがどのように水を浄化し、魚にとって快適な環境を作り出しているのか、具体的に見ていきましょう。

バクテリアの種類や働きについて理解することで、アクアリウムの水質管理が格段に楽になります。また、トラブルが起きた際に迅速に対応できる知識を身につけることも可能です。この記事を通じて、バクテリアの基本的な知識を得て、アクアリウムをもっと楽しめるようになりましょう。

 


目次
1. バクテリアとは何か?基礎知識をおさらい
2. アクアリウムにおけるバクテリアの重要性
3. バクテリアの歴史:地球での進化と役割
4. 自然環境とアクアリウムでのバクテリアの違い
5. バクテリアの種類とアクアリウムでの役割
6. バクテリアの働き:水質維持の仕組み
7. バクテリアを増やす方法と注意点
8. バクテリアとフィルターの関係性
9. バクテリア不足のサインと対処法
10. バクテリアを活用したアクアリウムのトラブルシューティング

 


1. バクテリアとは何か?基礎知識をおさらい

1-1. バクテリアの定義と基本構造

バクテリアとは、地球上で最も古い生命体の一つであり、単細胞の微生物です。バクテリアは核膜を持たない「原核生物」に分類され、そのサイズは約0.5〜5ミクロンと非常に小さいのが特徴です。目に見えない存在ですが、私たちの生活や環境において、極めて重要な役割を果たしています。アクアリウムにおいても、バクテリアは水質管理の根幹を支える存在であり、無視できない影響力を持っています。

 

バクテリアの基本構造
バクテリアはシンプルな構造を持っていますが、その機能は非常に多様です。バクテリアの主な構造は以下の通りです。

  1.細胞膜:物質の出入りを調節し、細胞内部を保護します。

  2.細胞壁:細胞膜をさらに外側から覆い、形を保持します。

  3.DNA:核膜を持たないため、DNAは細胞内にむき出しの状態で存在し、遺伝情報を保持します。

  4.鞭毛:一部のバクテリアは鞭毛を持ち、それを使って移動します。

これらの要素がバクテリアの生命活動を支え、アクアリウムの水中環境においても、バクテリアは水質浄化の役割を担うことで知られています。

 

1-2. バクテリアの種類とアクアリウムへの影響

バクテリアには膨大な種類が存在し、それぞれの環境に応じて異なる役割を果たします。アクアリウムにおける主なバクテリアの種類とその役割について見ていきましょう。

 

  1.硝化バクテリア(ニトロソモナス、ニトロバクター)
  硝化バクテリアは、アクアリウム内で最も重要なバクテリアです。

  これらのバクテリアは、魚の排泄物や餌の残りから生じるアンモニアを硝酸塩に変換し

  水質を安定させます。アンモニアは魚にとって有害な物質ですが、硝化バクテリアによって

  無害な硝酸塩に変えられることで、魚が健康に暮らせる環境が保たれます。

  2.脱窒素バクテリア
  硝化バクテリアが硝酸塩を生成する一方で、脱窒素バクテリアはこの硝酸塩を窒素ガスに還元します。

  硝酸塩の濃度が高すぎると、藻類の繁殖を助けてしまうため、脱窒素バクテリアの働きによって

  硝酸塩が除去されることは、アクアリウムの長期的な水質維持にとっても非常に重要です。

  3.腐敗菌
  腐敗菌は、死んだ魚や植物の遺体、または未消化の餌を分解する役割を担います。

  これによって、有機物が水中で腐敗し、有害なガスや毒素を発生させることを防いでいます。

  ただし、過剰に増殖すると水質悪化を招くため、バクテリアのバランスを保つことが重要です。

 

1-3. バクテリアがアクアリウムに与える具体的な影響

バクテリアは、アクアリウムの水質浄化に大きな影響を与えます。彼らが水中でどのように働き、水質を安定させるかを知ることで、より効果的なアクアリウム管理が可能です。

  

  1.水質の安定化
  硝化バクテリアがアンモニアを硝酸塩に変換する過程は「窒素循環」と呼ばれ、この循環が

  正常に機能することで、アクアリウム内の水質が安定します。このプロセスを理解し

  定期的に水質をチェックすることで、魚や植物が快適に過ごせる環境を保つことができます。

  2.生態系の維持
  バクテリアは魚や植物と共存しながら、自然界に近い環境を水槽内に再現します。

  適切なバクテリアの活動が行われることで、魚の健康や成長が促進されるだけでなく

  不要な藻類の繁殖を防ぎ、透明で美しい水を保つことができます。


2. アクアリウムにおけるバクテリアの重要性

2-1. バクテリアが果たす役割

アクアリウムにおいてバクテリアが果たす役割は非常に大きく、その存在が水槽内の生態系を支えています。バクテリアがいなければ、アクアリウムの水質はすぐに悪化し、魚や植物が健康を保つことはできません。

 

  1.アンモニアの分解
  バクテリアは、魚の排泄物や餌の食べ残しから発生する有害なアンモニアを分解します。

  このアンモニアは水中に蓄積すると魚にとって非常に有害であり、魚のストレスや病気の

  原因となります。バクテリアがこのアンモニアを分解し、硝酸塩や窒素ガスに変えることで

  アクアリウム内の環境が健康的に保たれます。

  2.酸素供給
  一部のバクテリアは、酸素を必要としない環境でも生存し、酸素を生成します。

  アクアリウム内で酸素の供給が不足すると、魚の呼吸が困難になるため、酸素を供給する

  バクテリアは重要です。

  3.有機物の分解
  水中に残った餌や死んだ植物、魚の死骸は、バクテリアによって分解されます。

  この分解活動によって水が清潔に保たれ、汚染の原因となる物質の蓄積を防ぐことができます。

 

2-2. バクテリアと魚の健康との関係

魚にとってもバクテリアは非常に重要です。魚はストレスに敏感であり、ストレスが増すと免疫力が低下し、病気にかかりやすくなります。バクテリアが水質を安定させることによって、魚がストレスを感じにくい環境を提供できるのです。水質が悪化すると、魚はその影響を受けて病気になったり、最悪の場合は死んでしまうこともあります。そのため、バクテリアの働きを常に意識し、適切な管理を行うことが求められます。

 


3. バクテリアの歴史:地球での進化と役割

3-1. バクテリアの起源と進化

バクテリアの歴史は非常に古く、地球上に生命が誕生した初期の段階から存在しています。バクテリアの起源は約35億年前に遡り、地球上で最初に出現した生命体の一つと考えられています。この頃の地球は、酸素がほとんど存在しない過酷な環境でしたが、バクテリアはその中でも生き残り、進化を遂げてきました。

 

最初期のバクテリアは、化学合成によってエネルギーを得ていました。その後、光合成を行うバクテリアが登場し、酸素を放出するようになったことで、地球の環境が酸素に富んだものへと変化していきました。この変化は、動植物を含む現在の生態系の基盤を形成する重要なステップでした。

 

3-2. 自然界でのバクテリアの役割

バクテリアは、自然界でも重要な役割を果たしています。植物の根に共生するバクテリアは、窒素を固定し、植物にとって必要な栄養を供給しています。また、土壌中で有機物を分解し、養分として再循環させることで、植物や動物の生命活動を支えています。

 

さらに、海洋ではバクテリアが大規模な炭素循環に寄与しており、地球の気候調整にも関わっています。バクテリアがなければ、地球上の生態系は崩壊してしまうでしょう。このように、バクテリアは地球全体の生命活動に欠かせない存在であり、アクアリウムという小さな生態系でもその役割は非常に重要です。


4. 自然環境とアクアリウムでのバクテリアの違い

アクアリウムにおけるバクテリアは、水槽内の水質を維持する重要な役割を果たしていますが、自然環境でのバクテリアとどのように違うのでしょうか?自然界とアクアリウムは、規模や環境条件が大きく異なるため、バクテリアが働く方法やその役割にも違いが生じます。ここでは、自然環境とアクアリウム内でのバクテリアの働き方の違いを詳しく見ていきましょう。

 

4-1. 自然環境におけるバクテリアの働き

自然環境では、バクテリアは地球規模の生態系の一部として働いています。バクテリアは、土壌、海洋、川、湖、そして空気中にも存在し、あらゆる場所で物質循環を支えています。自然界のバクテリアが果たす役割は、以下のように多岐にわたります。

 

1. 窒素循環への貢献
自然界では、バクテリアが窒素循環を通じて重要な役割を担っています。窒素は植物や動物にとって不可欠な栄養素ですが、窒素分子はそのままでは利用できません。バクテリアは、窒素固定と呼ばれるプロセスを通じて、大気中の窒素を植物が利用できる形に変換します。これによって植物は成長し、その後、食物連鎖を通じて他の生物にも窒素が供給されます。

2. 有機物の分解
自然界では、バクテリアは死んだ動植物や有機物を分解し、土壌や水中に戻します。これにより、有機物が循環し、新たな生物が成長するための養分となります。この分解活動は、炭素循環や他の重要な生態系プロセスを支えています。

3. 酸素の供給
自然界に存在する一部のバクテリアは、光合成を行い酸素を生成します。このプロセスによって、地球の酸素供給の一部が維持されています。特に海洋中の光合成バクテリアは、大気中の酸素濃度を支える重要な存在です。

 

4-2. アクアリウム内でのバクテリアの働き

一方で、アクアリウムの環境は自然界とは大きく異なります。限られた空間で管理される水槽の中では、バクテリアの役割は主に水質浄化に集中しています。

 

1. 硝化バクテリアの役割
アクアリウムでは、硝化バクテリア(ニトロソモナスやニトロバクターなど)がアンモニアを分解し、最終的に硝酸塩に変換することで水質を安定させます。魚の排泄物や餌の残りが原因で発生するアンモニアは、魚にとって有害な物質です。硝化バクテリアがこれを迅速に処理することで、水中の毒性を低下させ、魚たちが快適に生活できる環境を維持します。

2. フィルターを利用したバクテリア管理
アクアリウムでは、フィルターがバクテリアの繁殖をサポートする重要な役割を担っています。フィルター内部にはスポンジやリングなど、バクテリアが定着しやすい素材が含まれており、ここにバクテリアが繁殖してアンモニアや硝酸塩の分解を行います。自然界ではバクテリアが自由に移動し広範囲に影響を与えるのに対し、アクアリウムでは限られたスペースで効率的に働いています。

3. 人工環境における限界
自然環境とは異なり、アクアリウムは人工的に管理されているため、バクテリアのバランスが崩れることもあります。過剰な餌や水の汚染、フィルターの不備などによって、バクテリアの働きが阻害されると、急速に水質が悪化し、魚に悪影響を与えることがあります。したがって、アクアリウム管理者は、バクテリアの健康状態にも常に注意を払う必要があります。

 



5. バクテリアの種類とアクアリウムでの役割

アクアリウム内ではさまざまな種類のバクテリアが共存し、それぞれが異なる役割を果たしています。それぞれのバクテリアの特徴を理解し、適切に管理することが、水質管理の鍵となります。

 

5-1. 硝化バクテリアとその役割

アクアリウムで最も重要なバクテリアが硝化バクテリアです。このバクテリアは、アンモニアを無害な硝酸塩に変換するため、水質を安定させる中心的な存在となっています。

 

1. アンモニアを分解するニトロソモナス
ニトロソモナスは、アンモニアを亜硝酸に変換する役割を担うバクテリアです。魚の排泄物や餌の食べ残しが分解されると、アンモニアが生成されます。このアンモニアは魚にとって非常に有害な物質であり、早急に処理される必要があります。ニトロソモナスはこのアンモニアを亜硝酸に変換することで、魚に害の少ない環境を作ります。

2. 亜硝酸を硝酸塩に変換するニトロバクター
亜硝酸も魚にとって有害な物質であるため、次にニトロバクターというバクテリアがこの亜硝酸を硝酸塩に変換します。硝酸塩は比較的無害な物質であり、水槽内に蓄積することで藻類の成長を促進することもありますが、硝化バクテリアがこのプロセスを完了させることで水質が安定します。

 

5-2. 腐敗菌とその役割

アクアリウム内では、腐敗菌も重要な役割を果たしています。腐敗菌は、死んだ魚や植物、餌の残りなどを分解し、アクアリウム内の有機物を減少させます。これにより、水質の悪化や有害物質の発生を防ぐことができます。

1. 有機物の分解
腐敗菌は、死んだ魚や植物、餌の残りを分解し、最終的には水中に溶け込む栄養素に変えます。この過程は、アクアリウム内での物質循環を支える重要な役割を担っています。

2. 水質悪化の防止
腐敗菌が十分に働かない場合、未処理の有機物が水中に蓄積し、水質が急速に悪化する可能性があります。これにより、魚が病気になったり、死んでしまうこともあります。そのため、腐敗菌の働きをサポートするために、適切な水質管理とメンテナンスが必要です。


5. バクテリアの種類とアクアリウムでの役割

アクアリウム内ではさまざまな種類のバクテリアが共存し、それぞれが異なる役割を果たしています。それぞれのバクテリアの特徴を理解し、適切に管理することが、水質管理の鍵となります。

 

5-1. 硝化バクテリアとその役割

アクアリウムで最も重要なバクテリアが硝化バクテリアです。このバクテリアは、アンモニアを無害な硝酸塩に変換するため、水質を安定させる中心的な存在となっています。

 

1. アンモニアを分解するニトロソモナス
ニトロソモナスは、アンモニアを亜硝酸に変換する役割を担うバクテリアです。魚の排泄物や餌の食べ残しが分解されると、アンモニアが生成されます。このアンモニアは魚にとって非常に有害な物質であり、早急に処理される必要があります。ニトロソモナスはこのアンモニアを亜硝酸に変換することで、魚に害の少ない環境を作ります。

2. 亜硝酸を硝酸塩に変換するニトロバクター
亜硝酸も魚にとって有害な物質であるため、次にニトロバクターというバクテリアがこの亜硝酸を硝酸塩に変換します。硝酸塩は比較的無害な物質であり、水槽内に蓄積することで藻類の成長を促進することもありますが、硝化バクテリアがこのプロセスを完了させることで水質が安定します。

 

5-2. 腐敗菌とその役割

アクアリウム内では、腐敗菌も重要な役割を果たしています。腐敗菌は、死んだ魚や植物、餌の残りなどを分解し、アクアリウム内の有機物を減少させます。これにより、水質の悪化や有害物質の発生を防ぐことができます。

 

1. 有機物の分解
腐敗菌は、死んだ魚や植物、餌の残りを分解し、最終的には水中に溶け込む栄養素に変えます。この過程は、アクアリウム内での物質循環を支える重要な役割を担っています。

2. 水質悪化の防止
腐敗菌が十分に働かない場合、未処理の有機物が水中に蓄積し、水質が急速に悪化する可能性があります。これにより、魚が病気になったり、死んでしまうこともあります。そのため、腐敗菌の働きをサポートするために、適切な水質管理とメンテナンスが必要です。

 


6. バクテリアの働き:水質維持の仕組み
アクアリウムの水質維持に関して、バクテリアの働きは保留です。 特に、水槽内で行われる「窒素循環」というプロセスが水質管理の中心となります。 ここでは、バクテリアがどのようにして水質を維持しているのか、その仕組みを詳しく解説します。

 

6-1. 窒素循環の基本的な仕組み
窒素循環とは、アクアリウム内でアンモニアが最終的に窒素ガスに変換されるまでの過程を進めます。このプロセスは、主に窒素化バクテリアと脱窒素バクテリアの働きによって進みます。

1.アンモニアの生成
まずは、魚の排泄物や食べ残しの餌が分解されると、水中にアンモニアが放出されます。る必要があります。

2. 硝化バクテリアによるアンモニアの処理

その場で、ニトロソモナスという硝化バクテリアがアンモニアを亜硝酸に変換し、次にニトロバクターが亜硝酸を硝酸塩に変換します。硝酸が除去され、比較的安全な硝酸塩が生成されます。

3. 脱窒素バクテリアによる硝酸塩の除去
硝酸塩は無害とはいえ、水槽内に居ると藻類の成長を促進し、水質の将来を考えます。ここで働くのが脱窒素バクテリアです。は硝酸塩を窒素ガスに変換し、これが水槽外に放出されることで、窒素循環が完了します。

 

6-2. 水質維持のためのバクテリア管理
水槽内のバクテリアのバランスが崩れると、窒素循環が正常に行われなくなり、水質が急激に変化します。そのため、バクテリアの働きをサポートし、水質を安定させるための管理が肝心です。

 

1.バクテリアを活性化させる方法バクテリアを活性化させる
ためには、適切なフィルターの選択とメンテナンスが重要です。フィルター内のバクテリアが繁殖しやすい環境を作ることで、窒素循環が効率的に進みますまた、適当な水替えや水質調整もバクテリアの働きを支えるためのポイントです。

2. バクテリアのバランスを整えるための定期的なチェック
水槽内の水質を定期的にチェックすることで、バクテリアのバランスが崩れていないか確認できます。アンモニアや亜硝酸、硝酸塩の濃度が上昇していないかを確認し、必要に応じて水質調整を行うことで、バクテリアの働きを最適化できます。


8. バクテリアとフィルターの関係性

アクアリウムにおけるフィルターは、バクテリアの繁殖と水質管理において非常に重要な役割を果たしています。フィルター内には、バクテリアが定着しやすい素材が使われており、バクテリアが繁殖するのに最適な環境が整えられています。ここでは、フィルターとバクテリアの関係について詳しく見ていきましょう。

 

8-1. フィルター内でのバクテリアの働き

1. フィルターはバクテリアの住処
フィルターは、水を循環させるだけでなく、バクテリアが住みつく場所を提供しています。フィルターのスポンジやバイオボール、ろ材には無数の小さな表面積があり、バクテリアがここに定着して水質を浄化するための作業を行います。このようなろ材は、物理的なろ過と生物的なろ過を同時に行う役割を果たしています。

2. 硝化バクテリアと脱窒素バクテリアの働き
フィルター内で繁殖する代表的なバクテリアは、硝化バクテリアと脱窒素バクテリアです。硝化バクテリアは、魚の排泄物などから発生する有害なアンモニアを無害な硝酸塩に変換します。この硝酸塩をさらに窒素ガスに還元する脱窒素バクテリアも、フィルター内で活動しており、窒素循環を完結させます。

 

8-2. フィルターのメンテナンスとバクテリア管理

1. 定期的なフィルター掃除の重要性
フィルターが詰まってしまうと、バクテリアの活動が阻害され、水質が悪化する可能性があります。フィルター掃除は、バクテリアを殺さないよう注意して行うことが大切です。フィルターを掃除する際には、できるだけ飼育水を使用して、フィルター内のバクテリアを維持するように心がけましょう。水道水を直接使用してしまうと、塩素がバクテリアを殺してしまうため、避けるべきです。

2. フィルターの交換タイミング
フィルターを交換する際には、バクテリアが安定して定着していることを確認しましょう。古いフィルターを完全に取り替えてしまうと、バクテリアの数が急激に減少し、水質が悪化する可能性があります。新しいフィルターを設置する際には、古いフィルターを一部残したり、バクテリア添加剤を使用してサポートするとよいでしょう。


9. バクテリア不足のサインと対処法

バクテリアはアクアリウム内で目に見えない存在ですが、バクテリアが不足するとさまざまなトラブルが発生します。ここでは、バクテリア不足の兆候とその対処法について解説します。

 

9-1. バクテリア不足のサイン

1. アンモニアや亜硝酸塩の急増
バクテリアが不足すると、アンモニアや亜硝酸塩の濃度が急激に上昇します。これは、魚の排泄物や餌の残りがバクテリアによって十分に分解されていないためです。アンモニアや亜硝酸塩の濃度が上昇すると、魚がストレスを感じやすくなり、病気や死に至ることもあります。定期的に水質をテストし、アンモニアや亜硝酸塩の値が高くなっていないかを確認しましょう。

2. 水のにごりや悪臭
バクテリアが不足している場合、水が濁ったり、異臭が発生することがあります。これは、有機物が分解されずに蓄積しているサインです。水がにごっている、あるいは悪臭がする場合は、バクテリアのバランスが崩れている可能性が高いため、早急な対処が必要です。

 

9-2. バクテリア不足への対処法

1. 水質テストを行い、バクテリア不足を確認する
バクテリア不足が疑われる場合は、まず水質テストを行い、アンモニアや亜硝酸塩の濃度を確認しましょう。高い数値が出た場合、すぐに対応が必要です。水質テストキットを使用して、定期的に水質をチェックする習慣を持つことが大切です。

2. バクテリア添加剤を使用する
バクテリア不足が判明した場合、最も手軽な対処法としてバクテリア添加剤を使用することが有効です。特に新しく立ち上げた水槽や、大規模な水替えを行った直後には、バクテリアが不足しやすいため、添加剤を活用してバクテリアのバランスを整えましょう。

3. 水替えを適度に行う
バクテリアの働きをサポートするために、定期的な水替えを行うことも重要です。ただし、水替えの際には全ての水を取り替えるのではなく、飼育水の一部を残すことで、バクテリアのバランスを保つことができます。目安として、2週間に1度、20〜30%の水を交換すると良いでしょう。


10. バクテリアを活用したアクアリウムのトラブルシューティング

バクテリアをうまく活用すれば、アクアリウムで発生するさまざまなトラブルを解決することが可能です。ここでは、バクテリアの力を使って対処できる一般的なトラブルと、その解決策について紹介します。

 

10-1. 水質悪化のトラブル

1. アンモニアショックへの対応
アンモニアショックは、魚にとって非常に危険な状態です。バクテリアが不足している場合、アンモニアが蓄積してしまい、魚に悪影響を及ぼします。アンモニアショックが疑われる場合は、すぐに水質テストを行い、アンモニア濃度を確認します。高い数値が出た場合には、速やかに部分的な水替えを行い、バクテリア添加剤を使用してバクテリアの増殖を促進させましょう。

2. 硝酸塩の蓄積による藻類の増殖
バクテリアが硝酸塩を分解できない場合、硝酸塩が水槽内に蓄積し、藻類の異常繁殖を引き起こすことがあります。藻類が過剰に増えると、水槽が見苦しくなるだけでなく、魚や植物に悪影響を与えることもあります。硝酸塩の蓄積が原因の場合は、定期的な水替えを行い、バクテリアの活動を支える環境を整えましょう。

 

10-2. トラブルを防ぐための日常管理

1. バクテリアのバランスを維持する
トラブルを未然に防ぐためには、バクテリアのバランスを常に管理することが重要です。定期的な水質テストとフィルターのメンテナンスを怠らず、バクテリアが健康に繁殖できる環境を整えましょう。

2. 餌やりの調整
魚の餌やりは、バクテリアの働きに大きな影響を与えます。過剰な餌やりは水質の悪化を引き起こし、バクテリアが正常に機能しなくなる原因となります。餌やりは、魚が数分で食べきれる量を目安に調整し、余った餌が水槽に残らないように注意しましょう。

 


バクテリアを理解し、より良いアクアリウムライフを目指して

この記事を通じて、バクテリアの役割や働き、そしてアクアリウムにおける重要性について理解していただけたでしょうか。バクテリアは、目には見えない存在ですが、アクアリウムの健康や美しさを維持するために欠かせない「陰の力」です。特に水質管理は、初心者にとって難しく感じることもありますが、バクテリアの働きを知ることで、より効果的かつ簡単に水質をコントロールできるようになります。

 

アクアリウムの水質を安定させるには、ただ水を換えるだけではなく、バクテリアのバランスを保つことが肝心です。この記事で解説したように、バクテリアは自然界からも影響を受けますが、適切な環境を整えれば、アクアリウム内で理想的な生態系を築くことができます。アクアリウムのバクテリアは、魚の排泄物や余分な餌を分解し、水中のアンモニアや硝酸塩などの有害物質を取り除く役割を果たしています。そのため、定期的にバクテリアのバランスを確認し、必要に応じて適切な対策を取ることが大切です。

 

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