タナゴやタモロコなどの淡水魚を飼っている飼育水がグリーンになり、魚の様子が分からず不安です。ミジンコは水質改善に役立ちますか。二価鉄は如何でしょうか。何か適当な添加物があれば教えてください。
2023/11/27
硝酸、亜硝酸が検出されないのにグリーンウオーターになっているのなら必ずしも水質が悪いとは言えません。金魚の養殖業者などは意図的にグリーンウオーターを作ることに努力をしています。
そのようなグリーンウオーターにミジンコを種付けすると、ミジンコの大繁殖が起こり短期間の内に水は透明になります。水を緑にしていたのは植物プランクトンであり、その大部分はミジンコの餌として食べ尽くされてしまうからです。
一方あなたの水槽にはすでにタナゴやモロコが飼われている訳ですから、ミジンコが増える方が多いか、喰われる方が多いかを想像してください。ミジンコを捕食する魚が居なければ、水は透明になるでしょうが、そうでないのなら微妙な引き算をしなければなりません。
ミジンコはタナゴやモロコの大好物ですから、入れるそばから食われてしまうという結果になるはずです。
水槽がグリーンウオーターになるのは植物プランクトンが増殖する要因があるからです。それが何なのかをまず把握しなければなりません。
植物の増殖に必要な三大栄養素は 窒素・リン酸・カリ ですから、現状ではそれらが潤沢にあるということなのでしょう。
植物が取り込める窒素成分はアンモニアか硝酸に限られます。亜硝酸は肥料になりません。
ですからあなたの水槽には硝酸かアンモニアがリッチにあると考えられます。
硝酸が0という測定値であるならば、硝酸が作られるそばから植物プランクトンが使ってしまってしまうのかもしれません。
次にリン酸を考えてみましょう。
リンは様々な形で水槽内に蓄積していますが、その中で植物が利用できるのはイオン化した(水に溶けた)状態のリンだけです。
これを オルトリン酸 と呼びますが、蓄積量が増えると水槽の景観が損なわれる(付着物の多い汚い水槽になる)と言われています。
カリは必要量がわずかですので、ここでは無視します。
結局あなたの水槽のグリーンウオーター化の原因は窒素かリン酸のどちらかになると思います。
窒素対策
水換えによって蓄積量を薄めるのが最も簡単です。
良かれと行う水換えも時には飼育している魚に対してストレスになる場合もあります。
そのためには全水量の三分の一を上限として3,4日の間隔を開けて何度かやってみてください。
多分これだけで、水の透明度はかなり回復するはずですが、念のため次の対策も行えば万全です。
リン酸対策
弊社の 二価の鉄 は飼育水に二価鉄イオンを加える商品です。
飼育水中のオルトリン酸は二価鉄イオンと結合して沈殿してしまいます。
試薬で計れるリン酸イオンは0に近づきます。
グリーンウオーター対策としてはこれで何とかなるはずですが、植物プランクトンそのものは飼われている魚にとって必ずしも悪いものではありません。
彼等は本来野生の生き物ですから、人間の視線を感じることはかなりのストレスとなっているはずです。
過度のストレスは魚の免疫機能を弱め、病気に対する抵抗力が弱まります。
魚にとってはグリーンウオーターは適度な目隠しとしてストレスを軽減する効果があるのではないでしょうか。
おすすめの飼育方法・添加剤
弊社の一押しはフコイダンです。
フコイダンは飼育水中のウイルスを種類に関係なく絡めとってしまい、活動を阻害します。
その結果ウイルスが原因となる様々な魚病の発生や二次感染症である白点病などを予防します。
海水魚飼育では白点病が最もこわい病気で、水槽の魚全てが全滅するような事態も起こります。
フコイダンを使われたお客様はもう手放せなくなります。
なぜなら白点病がほとんど出なくなるからです。
淡水魚にも 白点病 があります。
原因となる原虫の種類は違いますが、発病のメカニズムは海水魚のものとほぼ同様です。
ただフコイダンは決して安いものではありませんので、淡水魚では使い切れないかも知れません。
高級金魚やメダカの希少種などは展示会への往復などにフコイダンを添加した水が使われています。
できたてPSB
光合成細菌を自社培養したものです。
定期的に飼育水に添加してください。
昨今のメダカブームでは必須の添加剤となりつつあります。
弊社の ふやしてPSB で簡単に増やすことができますので、暖かくなる時期には自分で培養される方が増えてきます。
できたてひめAI
乳酸菌、酵母菌、納豆菌の3種混合のバクテリア資材です。
これも培養法がネット上に公開されていますので、チャレンジするのも楽しいものです。
PSBと併用すると、水槽環境はかなり良好に維持されます。
私事ですが、フコイダンの白点病への効果を確認すべく、先月よりピンポンパールという金魚の幼魚を飼い始めました。
ピンポンパールは大変に病気に弱い種類として知られています。
現在体長1.5cmほどのサイズですが、これを常温水槽と加温水槽とに分けて飼育しています。
フコイダン以外にPSBとえひめAIを定期的に添加して様子を見ていますが、これまでのところ全く異変は認められず、すべての個体が順調に生育しています。
結果が良ければチャレンジの経過をブログ等で公開したいと考えています。
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翠水 -sui-sui-
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アクアリウムで水生生物を飼育
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